HOME > ドクターインタビュー > 宗田マタニティクリニック 宗田哲男先生
千葉駅からJR内房線に乗り南へ向かうと、10分あまりで市原市にある五井駅に到着します。市原市といえば、サッカーの「ジェフユナイテッド市原・千葉」の本拠地として有名ですが、五井駅はディーゼルカーで上総中野へ向かう小湊鉄道の出発点として知られています。自然豊かな養老渓谷を経由してのんびりと進む車窓には、昔なつかしい鉄道風景がとびこんできます。なんと、小湊鉄道の全ての駅が映画やドラマのロケ地として使われているそうです。
今回訪れましたのは、その市原市にある五井駅を最寄駅とする「宗田マタニティクリニック」。当クリニックには近隣はもちろん、県北西部の銚子や、県南部の鴨川や勝浦など千葉県内各地から多くの患者さんが訪れられるそうです。今年で開業18年目を迎える当クリニックの院長である宗田哲男先生にお話を伺いました。
宗田哲男
(むねた てつお)先生
帝京大学医学部卒業。
小豆沢病院の副院長、立川相互病院の産婦人科部長を経て、平成4年「宗田マタニティクリニック」を開業し院長を務める。著書に「あきらめないで不妊症」(ナツメ社)「楽しくなるお産―自然分娩・母子同室のすすめ」(桐書房)がある。
当マタニティクリニックを訪れる患者さんは、妊婦さんや不妊治療を行う方がほとんどです。しかし、生理痛(月経痛)で受診される患者さんも1日に5〜10人ほどいらっしゃいます。
また、転げまわるほど激しい生理痛のために救急車で運ばれてくる方や、家族に連れてこられる方もいらっしゃるそうです。そして訴えはなくとも、患者さんと会話をしていると、実は生理痛で悩んでいるという方はたくさんいらっしゃるそうです。
宗田先生は、ひどい生理痛があるにもかかわらず相談しない、というこのような状態を引き起こす原因には、日本に痛みに耐える 習慣が根付いていることや、婦人科の敷居が高く思われていること、生理(月経)の量や痛みを他人と比べられないことなどが関係して いると指摘されます。
「明らかに顔色が悪く貧血状態の患者さんであっても、ふだんの生理の量を尋ねると『普通です』と答える方がたくさんいます。 ところが、さらに具体的に尋ねてみると昼間でもナイト用のナプキンを使っているなど、生理の量が多い人だと分かってきます。そのことを本人に伝えると、以前からそうだったので、自分にとってあたりまえな状態、つまり普通だと思っていたと言われる女性が多いんです」(宗田先生)
また、生理不順や生理の痛み・不快感などは、症状を一時的に改善するだけでなく、その原因を治療しなければ、生理がくるたびに同じ症状に悩まされることにつながるそうです。
「たとえば、生理の量が多すぎて貧血になっているとき、鉄分の薬を飲むだけでは、いつまでたっても貧血は改善されません。低用量ピルや子宮内膜症などの薬を使って、原因となる生理の量を減らしてあげることが必要です」と、宗田先生はおっしゃいます。
そして、毎月生理がきついのに「女性だから仕方がない」とあきらめたり、「他のひとも同じだろう」と思い込んだりせず、きちんと治療を受けて適切な薬を処方してもらえば、日本人女性はもっと生理痛から解放されると考えておられます。
- 住所
- 〒290-0024 千葉県市原市根田320-7
- 診療科目
- 産婦人科
- 診察時間
- 9:30〜12:00、15:00〜16:30(土曜日 16:00迄)
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