HOME > 女性のライフサイクルと生理痛 > 知っていますか?女性の体のしくみ
監修:家坂清子先生
子宮や卵巣は女性にのみ備わった生殖器であり、実にさまざまな働きをしています。では、簡単に子宮と卵巣の働き、妊娠に至るまでの女性の体のしくみを紹介しましょう。
器官 | 働き |
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子宮 | 腟の奥行きは7〜8cm程度で、その奥に子宮があります。子宮は洋梨をさかさまにしたような形で、出産経験のない女性の場合、鶏卵1個分と同じくらいの大きさです。内側から子宮内膜、子宮筋層、いちばん外側に漿膜(しょうまく)があり、妊娠時には胎児を育てる部屋の役割を果たします。子宮の奥は左右の卵管へとつながっています。 |
卵巣 | 卵巣には、胎児のもとになる原始卵胞がつまっています。ホルモンの働きによって原始卵胞が成熟すると、卵巣の表面に近づいて、卵子を排出します。これが卵管の先端にある卵管采でキャッチされます。 |
思春期を迎えた女性の体は、妊娠、出産の準備体制に入り、ホルモンの分泌が周期的に行われるようになります。
まず視床下部から分泌される性腺刺激ホルモン放出ホルモンの働きで、下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌されます。このホルモンが卵巣に届き、中にある卵胞を刺激して、成熟を促すのですが、卵胞もまた成熟しながら、卵胞ホルモンを分泌します。この卵胞ホルモンによって、子宮の内側にある子宮内膜が増殖していきます。
卵胞ホルモンの量がピークに達すると、同じく視床下部からの性腺刺激放出ホルモンによって下垂体から黄体形成ホルモンが分泌されます。これが卵巣に届くと、成熟した卵胞が刺激され、卵子が外へ飛び出します。この黄体ホルモンは、子宮内膜に受精卵が着床しやすくする働きをもち、妊娠をサポートしています。
卵管内で精子と卵子が受精すると、受精卵は子宮腟内へと運ばれて、子宮内膜に受精卵が着床します。黄体ホルモンは子宮内で胎児が育つ環境をつくりあげます。しかし、妊娠が成立しなければ、黄体ホルモンの分泌は止まり、不要になった子宮内膜がはがれ落ちます。
このはがれ落ちた子宮内膜と血液が腟を通って体の外に出てきたものが生理です。