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監修:家坂清子先生
ホルモンの分泌が盛んになり、初潮を迎えると、生理前や生理中に気分が落ち込んだり、体がだるい、下腹部や頭が痛くなるといった症状が現れはじめます。10代のころは、子宮が未熟なために子宮口(子宮の出口)が狭く、子宮内ではがれた内膜を外に押し出そうとするときに強い圧力がかかるため、痛みを感じることがあります。これらの症状は個人差がとても大きく、ほとんどないという方もいますが、中には下痢や吐き気を伴うほど、つらい症状に悩む方もいます。
友達との関係や勉強、恋愛などの悩みも多いことから、こうした症状が強く出ることがありますが、通常であれば、年齢とともに痛みは起こりにくくなります。周りの友達と比べて、「私だけではないか?」と過度に心配する必要はないでしょう。ただし、痛みが強く、日常生活に支障がある場合には、我慢せずに、適切に治療を受けることが大切です。
また、10代の後半になると、子宮内膜症などの婦人科系の病気が原因で強い痛みが出ていることも考えられます。内診をするのは恥ずかしいという方も少なくありませんが、これは婦人科系の病気の発見に重要な役割を果たしています。痛みは我慢せず、病気の発見が遅れる前に、婦人科を受診しましょう。
学生時代には、クラブ活動で大きな大会に出場したり、志望校への進学を目指して受験勉強に追われるなど、プレッシャーのかかる場面がたくさんあります。こうした過度なプレッシャーのもとでは痛みがさらに増すことがあります。生理痛がひどく、本来の力を発揮できなくなってしまっては、せっかくの努力が台無しになってしまいます。現在は、大切な日に向けて薬を服用することで、生理になる日をコントロールする方法もありますので、ひとりで悩まず、学校の保健の先生に相談したり、お母さんと一緒に専門医にご相談ください。