HOME > ドクターインタビュー > 池袋クリニック 村上雄太先生
性交痛がある方は治療を受けた方が良いと思います。また、前の自分の生理(月経)に比べて明らかに出血が増えた場合や、痛みを感じる頻度が増えたり痛みの程度がひどくなった場合など、今までと何かしらの変化が現れたときは、婦人科を「必ず受診しなくてはいけない」タイミングです。
30歳以上は基本的に生理の量が減ってこなくてはならない年代ですが、20代と変わらず量が出ている人も要注意ですね。
ただ前提として、生理痛(月経痛)がある場合だけでなく、年齢に関係なく性交経験があれば、婦人科は定期的に受診してほしいと思います。
性交経験のない人にあえて行うことはしませんので安心してください。内診をしない場合は、本人の意思を確認し、肛門からや経膣超音波検査または腹部からの超音波検査で対応します。子宮筋腫などの小さいものを見逃さないよう、必要に応じてMRIをとることもあります。
内診は、生理痛の原因だけではなく、すべての婦人科疾患をチェックするうえで重要な検査ですので、性交経験のある方にはきちんと受けていただいたほうがいいですね。
子宮内膜症の発症には生理の回数や量との関連が指摘されています。そういう意味では、若いうちに自然に妊娠・出産をすることで、生理の回数がおのずと減るのは内膜症の進行抑制と予防になります。逆に、子どもを産む予定のない人は子宮内膜症には注意が必要といえます。とはいえ、出産をしても再発の可能性はあります。
男女平等が進む社会の中では、平等というからには、仕事を持つ女性が生理痛で悩んでいるとしたらそれは自己責任の1つといえるのではないかと思っています。ですから、女性が円滑に仕事をしたり、私生活を送っていく上では、どう自己管理し、付き合っていくかも大切だと考えます。
でも、生理痛で悩む必要はありません。今は低用量ピルなどのいい対処法があり、それを選択することができます。私生活も仕事も、円滑にできるように自分に適した選択ができるといいですね。そのためにも、「かかりつけ医」を持ち、症状があるときはもちろん、ないときも定期的に婦人科を受診し、何かあったら相談し、自分の体をケアするよう心がけてください。