HOME > ドクターインタビュー > 木内女性クリニック 院長 木内千暁先生
痛みの程度も感じ方も、他人が測れるものではないので、どの程度というのは一概に言えませんが、月経(生理)のたびに学校や仕事を休まなくてはならない、鎮痛剤を飲んでも我慢できないなど、日常生活に支障が出るほどの人は受診されたほうがよいと思います。
出産が済んだ30代〜40代を過ぎての生理痛(月経痛)は、子宮内膜症や子宮筋腫など器質性の場合が増えるので受診されたほうがよいでしょう。30代は絶対、20代もできれば性交経験をもってからは、かかりつけの婦人科を持って1年に1回くらいは内診と子宮がん検診を受けるべきです。10代〜20代前半の患者さんは、生理痛があっても器質性の病気の可能性はさほど高くはありませんので、ご自身で鎮痛剤を使って様子を見ながら、それでも効果が薄い場合や、自分でおかしいと思う症状があったら、受診すると良いのではないでしょうか。
とにかく今痛くてどうしようもない、というときは月経中でもすぐにいらしていただいて大丈夫です。ただ、毎月痛いという相談でしたら、生理痛が終わってからのほうが検査はスムーズです。
ある月1回だけ生理痛が強かったというような場合でしたら、2、3ヵ月様子をみて、だんだんひどくなってくるようであれば受診しましょう。
低用量ピルは、毎日ほぼ一定の時間に飲むことが大切です。2〜3時間のずれなら問題ないと思いますが、1日のうちでも服用時間が大きくずれると不正出血を起こすこともあります。飲み忘れをふせぐ手立てとして、冷蔵庫など目に付くところに貼っておく、ベッドのすぐ脇に置いておくなどの工夫をするといいですね。
自分の大切な体のことですから、生理痛に限らず「何かいつもと違うな」という異変に気づいたとき、不安に思うこと症状があるときは、受診するとよいと思います。
婦人科は、扱う内容がデリケートですから相性もあると思います。また、ライフステージに合わせて長いスパンでずっと付き合っていただくことも大切になりますから、通い慣れた、自分の体のことをよく知ってくれている「かかりつけ医」を持っていただきたいですね。