HOME > ドクターインタビュー > 鈴木レディスホスピタル 院長 鈴木康夫先生
金沢市寺町の名の通り、古都金沢の中でも寺院の多いこの一角。そんな落ち着いた風土の中で女性の健康への手助け一筋に、50年の長きにわたって診療を続けてこられた鈴木レディスホスピタルは、産科、婦人科のみならず、小児科、内科、消化器内科、外科まで併せ持たれた、母娘さらにその子まで親子三代にわたって通われる患者さんも多くいらっしゃる地域の方々の信頼の厚い病院です。同院の院長である鈴木康夫先生にお話をうかがいました。
20代前半を中心に、母親に付き添われてやってくるローティーンから40代後半の方まで、幅広い年齢層の患者さんが来院されるという鈴木レディスホスピタル。
そんな患者さんの2割の方が、生理不順(月経不順)を訴えられ、さらにそうした患者さんの多くは、生理痛(月経痛)も伴っておられるそうです。
「一口に生理痛といっても、仕事への支障がでるとか、大学のサークル活動、部活に影響が出る、旅行に行く予定があるなど、さまざまな日常生活への影響を訴えて来院されますね」と鈴木先生。
鈴木康夫
(すずき・やすお)先生
金沢大学医学部卒業。国立金沢病院(現・金沢医療センター)産婦人科を経て、1996年に鈴木レディスホスピタル副院長就任、2008年より院長に就任。不妊治療を専門として、人工授精、体外受精などの治療にも積極的に取り組んでいます。
生理痛の患者さんには、問診の時に丁寧に症状を聞きとり、背後に原因となる子宮内膜症などの病気がないかどうかを注意して診察されるという鈴木先生。患者さんの年齢と性交経験に応じて、内診もしくは経直腸または経腹での超音波検査、またCA19-9、CA-125などの血液検査を実施して子宮内膜症や子宮筋腫などの病気の有無を見極めるそうです。
生理痛、生理の量、腰痛、腹痛、排便痛、性交痛、不正出血などの症状の有無を聞き取ることは重要で、特に性交痛、排便痛の有無は、子宮内膜症と機能性月経困難症とを見極めるポイントと鈴木先生はおっしゃいます。
「子宮内膜症は不妊症や悪性化につながってしまうこともありますので、生理痛の背後の病気やその芽を見逃さないように心がけています」(鈴木先生)。
子宮内膜症など生理痛の原因となる病気の存在がわかった場合、最終的には患者さん自身に治療法を選択していただくそうですが、薬物治療が可能であれば、患者さんの妊娠の予定や希望などを確かめながら、低用量ピルをはじめとするホルモン剤を用いた治療が主だとか。また、病気が原因でない機能性月経困難症と判断された患者さんの場合は、痛み止め、漢方薬、低用量ピル、番外編として妊娠を目指すという4つの方法を提示し、患者さん自身に選択してもらうそうです。
「ピルというと、『ピルを飲むと太っちゃうんでしょ?』『気持ち悪くなるって聞きますが…』など質問されることもあります。でも実際に、副作用の吐き気がつらくてピルの服用を断念した患者さんは今のところ当院ではいませんし、体重も3ヵ月に一度ずつ定期的に計測していますが、ピルが直接の原因で太ったということもありません」と鈴木先生はおっしゃいます。最近ではインターネットなどからの断片的な情報から、低用量ピルへの誤った先入観をお持ちの患者さんもいるので、「今は、安心して飲めるようになっていますよ」と、低用量ピルの安全性についても伝えておられるそうです。
「生理であっても、学校生活や日常生活の中でやらなければいけないことも数多くあるわけですから、女性には大変なことだと思います。まして、生理痛を抱えているとなると、QOL(生活の質)にも関わりますし、我慢しているうちに内膜症が進行して不妊につながる危険などもあります。毎月、薬を飲まなくては生理痛が我慢できない、だんだんひどくなっているなどの症状がある方は、ぜひ一度、受診をしていただきたいですね」(鈴木先生)。
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