HOME > ドクターインタビュー > あおもり女性ヘルスケア研究所 蓮尾豊 先生
<※この記事の情報は2009年公開時点のものです。現在、電話・メール相談は行っておられません。>
痛みの感じ方には個人差があります。しかし、どんなささいなことであっても、日常生活に影響があれば治療した方が良いでしょう。程度が軽いものであっても、仕事や趣味、生きがいを損なうなど、生理があること自体がマイナスとなっている場合には、何らかの対応が必要だと思います。
初診時に診察をしなくてはいけないということはないので、生理中に受診しても大丈夫です。また、もしかして子宮内膜症などの別の病気が隠れているかもしれないというときには、生理が終わった後、診察を受けてください。
生理痛(月経痛)の原因となる別の病気の代表的なものとして、子宮内膜症があります。子宮内膜症は治療しないと進行する場合もありますし、そのままの状態を維持し続けることもあります。しかし、痛み止めの薬だけで対処していると、ひどくなる可能性がありますので、やはり一度医師の診察を受けましょう。
当院を訪れる女性に生理のトラブルを確認すると、ほとんどの方が「痛みがある」と答えます。まず、知っていただきたいのは、生理痛はがまんすべきではないということです。また、生理痛がないという女性でも、受験やスポーツ、イベントなど、生理を避けたい場面は日常生活に多くあるでしょう。
生理があることを「女性だから仕方のないこと」と考えず、もしも低用量ピルを利用したらどんなメリットがあるのかを、私たち産婦人科医に相談して欲しいのです。低用量ピルは避妊だけでなく、女性の生活の質(QOL)を改善するための有効な薬剤だからです。