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ドクターインタビュー あおもり女性ヘルスケア研究所(青森弘前市)所長 蓮尾豊 先生

<※この記事の情報は2009年公開時点のものです。現在、電話・メール相談は行っておられません。>

弘前駅から徒歩2分にある弘前女性クリニック。なかに入ると、サロン風のアメニティが女性を優しく迎えてくれます。当クリニックの院長である蓮尾豊先生は、95年に「弘前レディスクリニックはすお」を開業。その後2005年に日本初のOC(低用量ピル)専門クリニックとしてこの地に駅前公園女性クリニックを開設されました。弘前女性クリニックと改称した現在、このクリニックでは診察は行っておられませんが、蓮尾先生を頼り、今日も全国の多くの女性から電話、メール相談が寄せられています。

どんな理由で来院しても生理のトラブルの確認を

「生理痛(月経痛)の相談で来る患者さんは意外と少ないのですよ」
そう語る蓮尾先生。多くの女性が婦人科を訪れる理由は「性感染症検査」や「不正出血」、「おりもの」などのトラブルで、生理痛を理由に受診される女性は意外に少ないそうです。しかし、蓮尾先生がじっくりと話を聞くなかで、来院のきっかけとなった症状に隠れている生理時の痛みが引き出されることも多く、その割合は実に5割以上に及ぶとか。


蓮尾 豊(はすお・ゆたか)先生
弘前大学医学部卒業。95年に「弘前レディスクリニックはすお」を開設し、05年に「弘前女性クリニック」の前身となる「弘前公園女性クリニック」を開業。現在は無料電話相談、中、高校をはじめ、全国で講演活動を行っておられます。

生理痛に対しては、患者さんの年齢、妊娠希望の有無、痛みの程度だけでなく、職業や趣味など患者さんの生活背景も考えて治療法を決めていく、と蓮尾先生はおっしゃいます。

「今、妊娠を望んでいない10代の女性が、たとえば2カ月後に妊娠・出産を希望するということはまずないでしょう。そういう方にも私はまず生理痛をやわらげる作用があり、生理の時期をコントロールもできる低用量ピルの服用を勧めます。不妊の原因となる子宮内膜症にも効果がありますので、本当に出産を望むときのための準備としても最適だからです」と語られます。

中学生、高校生向けの性教育の講演機会も多い蓮尾先生。最近は、男性のはじめての射精『精通』と、女性のはじめての生理『初潮(初経)』を例にこんな話をするとおっしゃいます。

「女性の初潮は、そこから約40年間続く苦痛のはじまりだといわれます。しかし、男性の精通をそう感じる人はいないでしょう。つまり、女性は生理があるというだけで大変なのです。だからこそ、その差を埋めることがとても大切なことなのです」。この話、なるほどと、多くの女性が納得させられるのではないでしょうか。とくに生理痛に悩んでいる女性なら、なおのことです。

次は【わたしのとり組み】

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