HOME > ドクターインタビュー > ザ・クリニック 西浦理佳先生
朝日町は、三重県北勢部に位置する緑豊かな町です。弥生時代の壺や坏などの土器が多数出土されており、また壬申の乱のおり、大海人皇子(のちの天武天皇)がこの地から伊勢神宮に向かって勝利を祈願した、など歴史の香る町でもあります。
今回訪れたのは、そんな田園風景の中に建つ、白く波打つ塀が特徴的な「ザ・クリニック」。一見しただけでは、そこが病院であるとは気付かないかもしれません。しかもひとたび駐車場に足を踏み入れると、まるでリラクゼーション施設にきたかのような佇まいのきれいなクリニックです。そんな当クリニックの院長である西浦理佳先生にお話を伺いました。
西浦理佳
(にしうら りか)先生
三重大学医学部卒業。三重大学医学部附属病院産婦人科入局後、三重大学医学部大学院にて博士号を取得。その後、四日市社会保険病院にて、三重県初の女性外来を担当。それまでの経験を元に、2007年「ザ・クリニック」を開業し、院長を務める。
レディースクリニックであるザ・クリニックには、小学生から80代の方まで、幅広い年齢層の女性患者さんが受診されています。県内からは松坂牛で有名な県中部の松坂市や遠く県南部に位置する尾鷲市からも来院されるそうです。三重県ではありますが、名古屋駅からも30分というロケーションもあり、隣接する愛知県の愛西市や弥富市からも受診されるそうです。
その中で、もっとも多い年齢層は、友人からの口コミで受診する20〜30代の方。
「20〜30代は、本来なら病気が少ない年齢ですが、出産前のチェックや子宮頸がんなどの検診に来られます。また、生理痛(月経痛)や生理(月経)不順を訴えて受診される方も多く、1ヵ月に800名くらい来院される患者さんの3〜4割の方が生理痛を訴えておられます」(西浦先生)
患者さんの中には、PMS(月経前症候群)があり、生理前や生理中を合わせると、1ヵ月の半分が不調だ、という人もおられるそうです。
「生理痛などによる不調を我慢する必要はないので、そういう方々には低用量ピルをすすめています。ただし、ホルモン剤を使用することへの抵抗感が強い患者さんや、授乳中や妊娠を計画していて服用に適さない患者さんもいらっしゃいます。そういう場合は、漢方薬を処方するなど、その方に合った治療法のアドバイスを心がけています」
とおっしゃる西浦先生。産婦人科で働く女性の先生方の間では、すでに『生理痛や生理によるイライラ、気分の落ち込みといった不快な症状を毎月我慢することはない』という考え方が一般的なのだそうです。たとえば、3交代で勤務し、体内リズムがくずれて生理不順になりやすい看護師さんの間では、低用量ピルの安全性が認識され、服用している人が増えてきているそうです。
また、ザ・クリニックには、母親が自分の受診をきっかけに、10代の娘さんを連れて来られ、受験や修学旅行など一時的な低用量ピルの使用について相談されるケースもあるそうです。西浦先生は、このように10代の頃から婦人科を受診する機会をもっておくことが、婦人科の病気を早期発見・早期治療することにつながると考えておられます。
「若い女性の場合、『婦人科へ行くと内診されるのではないか…』と、不安や抵抗感を抱いている人が多く、それが婦人科受診を妨げるハードルのひとつになっています。しかし、当クリニックでは、基本的に10代のほとんどの方を経腹超音波検査(超音波を出す医療機器をお腹にあてる検査)で診察しています」(西浦先生)
子宮内膜症などの疾患の疑いが強く、内診が必要な場合であっても、内診をするかどうかは事前に本人に確認をされるそうです。また、どうしても内診に抵抗があるという患者さんには、近隣の施設を紹介し、そこでMRI検査をするよう配慮されていらっしゃいます。
- 住所
- 〒510-8103 三重県三重郡朝日町大字柿 776-1
- 診療科目
- 産婦人科・内科(入院・分娩施設なし)
- 診察時間
- ※予約優先
月 / 9:00〜12:00、13:00〜16:00
火 / 9:00〜12:00、13:00〜16:00
水 / 9:00〜12:00
木 / 9:00〜12:00、15:00〜18:00
金 / 9:00〜12:00、13:00〜16:00
土 / 9:00〜12:00
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