HOME > ドクターインタビュー > 宮﨑クリニック 宮﨑千恵子先生
吹き抜けや大きな窓で明るい院内。あちこちにランなどの花が飾られています。
宮﨑クリニックの院内は、婦人科は敷居が高いという女性への配慮にあふれています。例えばその1つが待合室から診察室へ続く廊下です。
「当院は院長が消化器内科を、私が婦人科を担当する2診制のクリニックです。ですから診察室は2つありますが、待合室からそれぞれの診察室へのルートは1本にしてあります。婦人科は恥ずかしくて行きにくいという方も、内科と同じ窓口ですので入っていただきやすいのではないかと思います。待合室からは診察室の入り口は見えないようになっていますので、どちらの科に受診しているのかは待合室の他の方にはわかりません」(宮﨑先生)。
また、こんな工夫も。「当院では、超音波検査の画像モニターを天井に取り付けています。そうすることで内診台の上の患者さんの目線の先にモニターが来ますので、わざわざ頭を上げたり横を向いたりして頂かなくても済みます。モニターを見ていただきながら、『子宮はここですよ。心配なさっている右の卵巣はここですから腫れていませんよ』などと、経膣超音波を挿入した状態でおなかを押しながら説明しています。後から写真で説明するより、リアルタイムの動画の方が理解も実感もしていただきやすいですからね。おなかを押す力で子宮、卵巣が動くので、患者さんも認識しやすく、安心していただけるようです」(宮﨑先生)。
内診台の、患者さんの腰があたる部分にはもう一枚余分に紙を敷き、シートの冷たさを不快に感じないような細かな配慮も。
さらに、同院では宮﨑先生がご自身でマンモグラフィを使っての乳がん検診を行っておられるのも特徴です。
「婦人科のかかりつけ医で乳がん検診も受けられるというのは、患者さんにとって便利で、安心感もあるようです。低用量ピルの服用が乳がんを増加させることはないというデータが出ており、リスクが上がるわけではないのですが、乳がん検診で乳がんがないことを確認するのはとても重要です。精密検査を実施する施設との連携をはかり、検診で精密検査が必要になった方へのフォローもきちんと行っています」(宮﨑先生)。
「2000年に開業してから、あまりの乳がん検診のニーズの高さに驚きました。そこで、産婦人科だから乳がん検診は適当にではなく、『やるなら精度の高い検診をきちんとやろう』と考え、開院当初から行っていた超音波検診に加え、2005年にマンモグラフィを導入しました」と宮﨑先生。
マンモグラフィは乳房のレントゲン撮影の装置です。婦人科クリニックがこうした機材をもつのは珍しいことで、宮﨑先生の乳がん検診への意欲の高さの表れともいえます。さらに、先生ご自身もマンモグラフィ検診精度管理中央委員会認定の読影医の資格、放射線技師と同じ試験を受ける撮影技術認定の資格を取得され、同院はマンモグラフィ検診の認定施設にもなっています。日本乳腺甲状腺超音波診断会議主催の乳房超音波診断医の認定試験にも合格され、両者併用の乳がん検診を先生自身が行っておられます。
「マンモグラフィでは婦人科医のさきがけになっていきたいですね」(宮﨑先生)。
また同院では、院長が消化器内科医として内科検診や胃や大腸の内視鏡もできるうえ、骨密度検診も行っており、婦人科検診にとどまらず、女性の総合検診ができるのが自慢です。