HOME > ドクターインタビュー > かねまるウイメンズクリニック 金丸みはる先生
九州第一の繁華街である福岡市天神。ファッションをはじめ様々なムーブメントの九州の情報発信基地でもある天神の地下には、ブランドショップから日用品まであらゆる種類の店舗が軒を連ねる、日に40万人もの人々が利用する巨大な地下街があります。その天神地下街から出てすぐのところに天神アイエスビルというビルがあります。エステサロンや宝石店なども入っていますが、内科、皮膚科、メンタルクリニック、乳腺科、美容外科、歯科、そして婦人科とさまざまなクリニックが入っている、まさにクリニックビルとでも呼ぶべきこのビルの「かねまるウイメンズクリニック」は、今年で開院10年を迎える施設です。
今回はこの「かねまるウイメンズクリニック」院長の金丸みはる先生にお話を伺いました。
金丸 みはる
(かねまる みはる)先生
熊本大学医学部卒業。熊本大学産婦人科、九州厚生年金病院、飯塚病院、福岡徳州会病院を経て1999年、福岡市内にかねまるウイメンズクリニックを開業。低用量ピルや漢方薬を積極的に治療に取り入れながら女性を心身ともに元気にする診療を心がけ、受診しやすい雰囲気作りに努め、数多くの女性の支持を集めています。
口コミやインターネットでの評判で、日に100人近い患者さんが訪れるかねまるウイメンズクリニック。そのうち約2割の患者さんが「生理痛(月経痛)」を訴えて来院されるといいます。
「痛み止めの量がだんだん増えてきたという方、痛み止めを飲んでも会社を休まなくてはならない方、毎月の生理(月経)を憂鬱(ゆううつ)や不安に感じている方、貧血を指摘されて来院する方などがいらっしゃいますね」(金丸先生)。
そうした患者さんに対し、金丸先生は低用量ピルを主体とした治療を行っておられます。
「実は、私が産婦人科を目指したのは、私自身の生理痛がひどかったからなんですよ」と金丸先生。毎月のたうちまわるほどの痛みと吐き気で、生理中は泣きながら過ごすという苦しい時代を経験されたそうです。
「自分自身のつらい体験があるからこそ、患者さんの生理痛を助けたいという思い入れも人一倍強いものがあります。軽い生理痛であっても痛み止めを飲まずに過ごせるようにしてあげたいと思っています。その思いが、低用量ピルの解禁からすぐ治療に使い始めた理由でもありますね」(金丸先生)。
処方後のサポートには、看護師らスタッフの方々が当たられるそうです。そのため、学会など勉強する場にも積極的にスタッフの方々に参加してもらい、服薬指導、副作用の説明や飲み忘れ時の対応、日々の診察で患者さんへ必要な処置なども十分に対応できるよう育成してこられたそうで、今では問診中の金丸先生のちょっとした仕草だけでテキパキ対応してくれるまでになっておられるとのこと。
また、同院では、低用量ピルと合わせて漢方薬も積極的に治療に取り入れておられます。
「例えば、10代の患者さんの場合などは親御さんが低用量ピルへの抵抗を示される場合もあります。そういうときは漢方薬を使って対応していきます」とおっしゃいます。それだけでなく、吐き気などの低用量ピルの副作用を抑えたり、例えば太っていて低用量ピルを第一選択にできない方の治療に用いたり、と様々なケースに漢方薬を応用して使っているそうです。
「それに漢方は、薬の作用以外にもいいところがあるんですよ。例えば脈を取ったり、手足を触ったりと、患者さんに直接触れるので、そこで何かいつもと違う感じがあれば、『何かあった?』と話を聞くきかっけにもなります。そこから患者さんが『実は…』と心情をもらしてくれたり、コミュニケーションのきっかけにもなるんです」(金丸先生)
さらに、「低用量ピルや漢方薬はあくまでも治療の『手段』です。薬を出して治療することだけでなく、その人のつらさを少しでも軽くしてあげることが大切だと考えています。ですから、じっくり話を聞いたりすることも大事にしたいですし、健康な女性への全人的な教育もやりたいと思っています」と金丸先生はおっしゃいます。
そのため、「禁煙指導はもちろん、『朝ごはんをきちんと食べなさい』とか『お水はこまめに補給するのよ』なんていうことも、しょっちゅう指導するようにしています」と金丸先生。「その成果が少しでも見えたら、患者さんと一緒に成果を喜んで……。そうすることで患者さんがもっと治療を頑張れるようになりますし、そういう患者さんの姿から私が元気をもらうこともあります」(金丸先生)。
- 住所
- 〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神2-3-2天神アイエスビル5F
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