HOME > ドクターインタビュー > エムズレディースクリニック 院長 神藤已佳先生
待合室のイスは、患者さん同士が向かい合わせにならないよう工夫されています。
「風邪をひいたら内科と、すぐ直結している科とくらべ、産婦人科は、妊娠、出産というストーリーの中でないとかかれない、ちょっと行きづらい診療科と感じている人も多いと思います。ですから、そういうイメージを少しでも取り払って気軽に受診してもらえるようにしたいと考えています」
そうおっしゃる神藤先生の思いは、さまざまな工夫となって院内の隅々に行き届いています。
例えば、その1つがクリニックの待合室。季節の花が飾られた入り口をくぐると、真っ白い壁に飾り棚、ゆったりとしたソファに大きな絵と、洗練された雰囲気で出迎えてくれます。そのため、エムズレディースクリニックを訪れて最初に抱くのは、「病院らしくない」という印象です。明るい室内は、おしゃれなカフェか、美容室に来たかのような、静かでホッとできる空間となっています。
院内のあちこちに花が飾られるなど、女性らしい配慮にあふれています。
病気がみつかってから治療するのではなく、みつかる前に何かできないか。そう思って、治療にとり組んでおられるという神藤先生。「早期発見、早期治療、そして予防が当クリニックのモットーですので、まずは患者さんがいつでも気軽に相談に立ち寄れる場所にしたいと思っています。ですから学生の患者さんには、『試験前は待合室で勉強したらいいよ』って言っているくらいなんですよ」(神藤先生)。
また、時には院内で患者さん向けに病気についての勉強会を企画したり、婦人科は初めてという方には院内の見学も実施しておられるそうです。特に内診への抵抗感が強い10代の患者さんには、内診せずに診察する方法もあることを伝えたり、診察室で内診台や超音波の機械などを実際に見てもらい、婦人科がどんな場所なのかを知ってもらって少しでも不安が解消されるようにつとめておられるそうです。さらに、このときにあわせて、プリザーブドフラワーの作成など、お楽しみイベントを実施しているのも、同クリニックならではの工夫。
「だって、楽しかったと思って帰っていただきたいですから。最善の医療を提供することはもちろんですが、気軽に相談に立ち寄って安心して帰ってもらえたり、新しい知識を得てもらえたり、と何かしらのプラスアルファで『クリニックに来てよかった』と思ってもらえたら、うれしいですね」(神藤先生)。
待合室など人の目があるところでは名前では呼ばずに受付番号順で呼び、本人にだけ小声で名前を確認する体制を徹底するなど、プライバシーへの配慮もうれしい工夫のひとつです。
スタッフはすべて女性というエムズレディースクリニック。「当院では、低用量ピルの患者さんへの説明は、私だけでなく看護師から行うこともあります。看護師自身が薬の説明会や勉強会にも参加していますから、日々、患者さんへより分かりやすい情報を提供できるように努めています。ほかのスタッフも、それぞれがアロマテラピーなど自分の得意分野を持ち、それを生かして活躍してくれています。私1人だけでは頑張れませんから、一緒に働くスタッフ皆がいきいき働ける職場にして、それを患者さんへ還元していきたいですね」(神藤先生)。