HOME > ドクターインタビュー > 女性クリニックWe!富山 院長 種部恭子 先生

ドクターへの質問

Q. どの程度の生理痛であれば治療を受けた方が良いのでしょうか

A.痛みの程度にかかわらず、日常生活に少しでも支障をきたすようなら、薬を使って痛みを和らげてください。ただ、鎮痛剤を飲む前に、まずは検診を受けていただきたいと思います。


Q. 薬で痛みをコントロールしている間に痛みを起こしている元々の病気が進行してしまうことはないですか?

A.痛みのベースに疾患があった場合、鎮痛剤で痛みを止めているだけでは進行を止めることはできません。検診を受けて子宮内膜症の疑いがないかを調べることが大切です。もし、こうした病気が見つからなくても、痛みがあるということは、これらの病気の予備群だと考えていいと思います。ですから、鎮痛剤を使うのであれば、ホルモン剤(低用量ピル)を考えてもらいたいと思います。

今、妊娠しにくい女性の7割に子宮内膜症が見つかっています。ピルを服用すると、大きな子宮内膜症でなければ進行を食い止めてくれます。ごく小さな子宮内膜症であっても、1年後の検診では大きくなっている可能性もありますので、鎮痛剤だけではなくホルモン剤(低用量ピル)を服用していただいた方が安心です。


Q. 低用量ピルを使うと、将来、妊娠できなくなるということはないのですか?

A.むしろ逆です。生理があるということは、子宮内膜症のリスクを持っているということですから、低用量ピルでその進行を抑えることの方が、不妊のリスクは減少します。現在は、子宮内膜症で月経困難症がある人の治療薬として、一部の低用量ピルが保険適用になっていますので、進行を防ぐためにも、服用して欲しいと思います。

種部先生からのメッセージ

まず、生理があるということは、子宮内膜症、子宮筋腫を持っている、あるいは持つ可能性があるということを知っていただきたいと思います。自分だけは大丈夫だと思わずに、ぜひ健康を守る努力をしてください。生理があれば健康、生理痛は我慢するべきなどと考えずに、年に一度は検診を受けること、低用量ピルを服用することで健康を育てましょう。

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