HOME > ドクターインタビュー > 岩倉病院 岩倉弘毅先生

岩倉病院(東京都江戸川区) 岩倉弘毅先生

東京都江戸川区は、都の東端に位置し、江戸川を挟んで千葉県と隣接しています。江戸川区南部の海に面したエリアには葛西臨海公園、葛西臨海水族園などがあり、休日には家族連れで賑わっています。都の中でも比較的若年層の人口が多く、東京都出生率の最も高い区でもあります。
 意外な所では「小松菜」。これは江戸時代、八代将軍吉宗が命名したと伝えられております。将軍吉宗が鷹狩りに訪れた際に献上されたこの菜を食し、江戸川区の小松地区で採れた野菜ということで、このように名付けられたとか。「小松菜」は冬野菜ですが、夏は「朝顔」の栽培、ほかに金魚の養殖なども盛んなエリアです。
 そんな江戸川区の中でも北部に位置する小岩地区は、江戸時代から続く古き良き下町と、若く活気あふれる町の両方の顔を持つエリア。今回は安産や子授けのご利益のある小岩水天宮に程近いこの地で開業されて55年、出生率の高い江戸川区で多くの出産に立ち会ってこられた岩倉病院の院長、岩倉弘毅先生にお話を伺いました。

生理痛の原因は様々。当院では、その方の症状や希望に沿った治療を行います。


岩倉 弘毅
(いわくら こうき)先生
昭和37年に千葉大学医学部大学院卒業後、千葉大学附属病院、秋田県能代市能代民生病院 産婦人科部長などを経て、アメリカニューヨーク州立大学での研究員を歴任。昭和48年に現在の岩倉病院 医員となり診療に携わる傍ら、千葉大学医学部非常勤講師も務める。平成元年より院長に就任、現在に至る。
診療以外では、江戸川区医師会での主要な委員を務めるほか、江戸川看護高等専修学校校長であり、江戸川区における救急医療体制や社会福祉に深く関わっている。

岩倉病院はこの地に開業されて半世紀以上ということから、母娘3代で通われた方もおられ、当院で出生された方が生理痛(月経痛)や婦人科疾患の治療で通ってこられる方もいらっしゃるそうです。
 岩倉先生は生理痛について「生理(月経)が始まる前の症状も併せて月経困難症と呼びますが、初経後には誰にでも起こり得ることで、閉経までの長い間に辛い思いをしている人は沢山いらっしゃいます」とおっしゃいます。実際に岩倉病院を訪れる方の中には、婦人科検診だけではなく、生理痛が辛くて受診し、調べてみると他の婦人科疾患が見つかる方も多くいらっしゃるとか。

「初婚年齢が上がり、出産も30代半ば以降の方が増えています。不妊の定義としては、子供を作ろうとして2年間妊娠しない場合とされていますが、実際は婦人科的に何も問題がなければ、結婚して1年以内に妊娠することがほとんどです。この間に妊娠しなければ検査を受け、生理痛がある場合は子宮内膜症などを疑います。実際検査で子宮内膜症がみつかるケースも多いですね。不妊症を疑って受診される方の中にこの疾患が見つかることがあり、もう少し早く検査や治療をしてくだされば……と思うこともあります」(岩倉先生)

最近では学校での性教育も進み、特に東京などの大都市部であれば、婦人科は受診しやすくなりつつあるようです。子宮頸がんワクチンも始まり、岩倉病院で生まれたお子さんがワクチン接種をきっかけにお母様とともに来院され、婦人科デビューとなるケースも多いそうです。しかし全国的には、高校生くらいまでは小児科でワクチン接種を受ける場合も多く、特に地方では生理痛に関しても市販の鎮痛剤で対処したり、内科で処方を受ける場合も多いため、婦人科疾患を見逃してしまうことも多いそうです。「生理に伴う痛みは我慢するものではありませんし、何か他の病気があるケースも多いのです。母体の年齢が上がるほど、流産や染色体異常のリスクも高くなります。将来的に子どもを授かりたいのであれば、早めに婦人科での検査や治療を受けてほしいですね」(岩倉先生)
 岩倉先生は、生理痛の治療としてはまずステロイドを含まない鎮痛薬の処方から始め、症状に合わせて黄体ホルモンと卵胞ホルモンの配合された低用量ピルなどを処方されています。「婦人科が近くにないとか、通いにくいのであれば、内科などで低用量ピルの処方を受けても良いのです。但し、半年ごととか、定期的に婦人科での健診も併せて受けるようにしてほしいですね」とおっしゃいます。

次は【わたしのとり組み】

岩倉病院

住所
〒133-0056 東京都江戸川区南小岩7-28-4
診療科目
産科・婦人科
診察時間
月〜金 9:00〜12:45、14:00〜18:45
土 9:00〜12:45、14:00〜16:45
休診 / 日祝
電話
03-3659-3215
FAX
03-3659-3217
ホームページ
http://www.iwakura-byoin.com/index.html

この画面の上へ